- どの研究室を選べばいいか分からない。
- やりたい分野の研究室はあるけど、評判が悪いから入るべきか迷う…
- 就職を見据えた研究室選びをしたい!
こんな悩みを解決できる記事を用意しました。
前回の記事では「大学院に進むメリット」について、なぜ私が大学院に進むことをお勧めするのか、その理由を解説しました。
その次のステップとしてこの記事でご紹介する「研究室の選び方」を理解頂ければ、どなたでも自分に合った研究室選びができますよ!
実際に私も、今回ご紹介する観点で研究室選びをしたことにより、自分が望んだ「採用難易度の高い企業への入社」を達成することができました。
その経験を基に今回は、“その後の就職を見据えた研究室の選び方”を、“どうすれば判断できるか”という方法も併せて解説するので、じっくり読み込んでくださいね!
【研究室の選び方3選】
1.十分な経験・実績を積むことができるか確認する。
その研究室で十分に経験・実績を積むことができるか、重視することをおすすめします。
理由は主に以下の2つです。それぞれ解説していきます。
就職活動時、エントリーシートに書く内容を濃くすることができる。
学会発表や論文投稿の実績があれば、それをエントリーシートに書いてアピールすることができます。
実績が多い事こそが研究活動に力を入れてきた証明になりますし、面接時に自分の頑張ったことについて話す足掛かりにもなります。
実際に私は、論文投稿や国際学会への参加機会を多く経験できる研究室を選んだことにより、就活時はエントリーシートに書き切れない程の実績を積みました。
数が多ければ良いということではないですが、全くその機会を与えてもらえず何も書けないままの研究室もあるので、注意が必要です。
その経験を通じて資料作成・プレゼン力・論理的思考力などのソフトスキルを高めることができる。
様々な経験のプロセスを通じて、自分のソフトスキルを高めることができます。
なぜなら、学会発表や論文投稿には以下のように思考を深める必要があり、その結果として能力が高まるからです。
- 資料を見やすく、より分かりやすく作るためにはどう工夫すべきか考える。
- 発表内容を理解してもらうために、聞き手がどれだけその分野に精通しているかを想像する。
- 投稿した論文に対し査読者からどんな質問が来るか先読みし、それを証明するためのデータを揃えて根拠の信頼性を上げる。
これらの経験を通じて得られるソフトスキルは、就職後も確実に役立てることができます。
自分がどれだけ成長できるかという観点で、経験・実績をしっかり詰めるかが重要になります。
以上の理由から“経験・実績を詰める研究室を選ぶ重要性”を理解頂けたかと思います。
続いては、どのようにしてその条件を満たす研究室を見つけるか、方法を3つご紹介いたします。
研究室訪問して教授や学生に活動内容を聞く。
これが一番手っ取り早いです。基本的に、意欲を持って学生が訪ねてくることは喜ばれますので、好意で聞こうとした以上の情報を教えてくれることもあります。
ただし、印象を下げないために都合の悪い情報を隠して良く見せようとする場合もあるので注意が必要です。
研究室のホームページがあれば、学会発表・論文投稿実績をページを見てみる。(大学のHPに書いてあることも。)
ホームページがなければ、論文検索サイトで教授の名前を検索し、学生の名前で投稿された論文があるか探してみる。
ホームページが用意されていればそこから情報を得ることができます。ホームページがない場合は理系の研究室であれば、ほとんどの論文はScience Direct(https://www.sciencedirect.com/)にて教授の名前を検索すれば、投稿論文が探せるはずです。
この時、論文の第一著者が学生であることを確認してください。教授が第一著者の論文しかない場合、その研究室に入っても論文投稿の経験が詰めない可能性があります。
2.拘束時間が過度に長くないか確認する。
その研究室に拘束される時間が過度に長くないか確認しましょう。
中にはコアタイムと呼ばれる、必ず研究室にいなければならない時間帯が設定されている研究室がありますが、
この時間帯が長いと研究以外のことに打ち込むことができなくなり、それがストレスになり兼ねません。
未だ学生の身と言えど、心身の健康のためにワークライフバランスは重視すべきなので、その点に注意してください。
その条件を満たす研究室を見つける方法として、私がおすすめするのは、“夜にその研究室を、外から確認しに行くこと”です。
拘束時間が長い研究室であれば、遅くまで部屋の明かりが点いているでしょう。
本件に限っては、研究室訪問して確認することはあまりおすすめしません。
なぜなら、上でも説明したように自分の研究室を良く見せようという心理が働く可能性があるからです。
仕事が多いブラック研究室であれば、働き手として新しい後輩には入ってきてほしいはずで、悪い情報を隠すのは至極当前の考え方でしょう。
そういった情報に騙されないためにも、自分の目で見て確かめることが確実です。
3.研究内容を活かしたい場合、その仕事が本当に自分のやりたい仕事か考える。
研究内容が将来自分のやりたい仕事に合っているか、を考えましょう。
大学の研究分野とは関係ない仕事を選ぶことも一つの手ですが、私は同じ分野を選ぶことをおすすめします。
なぜなら、自分の研究分野を活かせる事業の方が、面接の際も具体性の高い回答ができるからです。
例えば「入社してどんな業務に携わりたいですか?」といった質問に対して、会社の事業内容と研究内容が一致していればより具体的な回答ができます。
そこで具体的な回答ができると、「うちの会社について詳しく調べていて、志望度が高そうだな」と評価してもらえ、採用される可能性も上がるでしょう。
その条件を満たす研究室の見つける方法は、以下の3つです。
将来携わりたい業務内容について整理し、その分野に近い研究を行っている教授に研究内容を聞きに行く。
学生全体へ研究内容を説明する機会があると思いますが、その場での説明と実際の研究内容がかけ離れている可能性がありますので、詳しく研究内容を聞きに行くことがポイントです。
OB・OGが自分の入りたい企業に就職した実績があるか確認する。
研究室や大学のホームページに就職先一覧が掲載されている場合がありますので、そこから確認してみてください。
入りたい事業を手掛けている企業と、共同研究している研究室を探す。
前項でも説明した方法で学会発表内容や投稿論文を探し、そこに入りたい企業の名前があれば確認することができます。
まとめ
以上、私の経験から、研究室を選ぶ際のポイントをご紹介いたしました。
“その後の就職を見据えた研究室の選び方”を意識して、自分にあった進路を検討してみてください。
この記事を読んでいただいた皆さまが、最適な研究室を選ぶ際の助けになれば幸いです!